概 要

 

 21世紀、日本は本格的な「長寿社会」を迎えました。

 2018年現在、国民の約3割が高齢者という超高齢社会が到来し、この割合は今後も増え続け、

  2052年には4割に達するだろうと言われています。

 

 20世紀の末、国は、このような将来予測をもとに、旧来の福祉活動のあり方を見直し、福祉

  の幅広い受け皿作りを早急に確立するという姿勢を打ち出しました。

 多様化、高度化したニーズに応えられる「福祉の専門家」を急いで作る必要があったのです。

 

 この流れの中で、国は、1987年に「社会福祉士及び介護福祉士」を、そして、1997年に

 「精神保健福祉」を制定しました。

 

これらの法律で作られた資格は、未来に向けての社会福祉の専門職として国家資格となり、

法の制定後に国家試験が実施されることになりました。

 

専門の資格を持った人達が社会で活躍することで、福祉サービスの高い倫理性と質が確保でき、

またこれが社会福祉従事者の地位向上につながるものとして大きな期待が寄せられたのです。

 

 

 本校は、これらの法律の制定後すぐに設立された福祉に特化した専門学校です。

 平成元年(1989年)に、全国の専門学校に先駆け、本校介護福祉科(2年過程)が設立されました。

 その3年後の平成3年(1991年)には社会福祉科(同じく2年過程)が設けられ、また平成11

 (1999年)には社会福祉科を3年に延長し、精神保健福祉士の養成も行われるようになりました。

 

 時代の流れに沿って作られ、福祉の専門家を多数輩出し、実績を重ねてきた学校なのです。

 

 近年の学生数の激減で、誠に残念ながら平成31年(2019年)をもって、閉校ということになり

  ましたが、『平成の時代に生まれ、平成の時代に多くの人材を輩出した学校』として、卒業生

 さんたちの誇りとして名を遺せたらと思います。

 

 

これまで、本校は、単に知識や技術だけでなく、被介護者の身になって不安感を取り除き、

適切な指導援助や介護ができるような多くの人材を養成してまいりました。

 

本校卒業生は、繊細な心づかいや思いやりの精神と豊かな人間性をもって、現在、社会で幅広

く活躍しているところです。